現パロ 土斎+原 会社勤め土方さん×良妻一ちゃん。




―いいか、一。たこの足は8本だ。


お前は俺の動力源。


一が今日も弁当を作ってくれた。
弁当自体は凄く助かるのだが問題は中身だ。
「わりぃ、原田。一服してぇから屋上行ってくる。先食っててくれ。」
「ここで吸えばいいだろ。別に禁煙じゃねぇし、ここ。後、何で弁当持ってくんだよ。」
直接は言いたくないので眉間に皺をよせて訴える。
原田はやっと理解したらしく苦笑を漏らした。
「良妻、か。大変だなあんたのとこも。」
「まぁな。悪意をこめて作ってる訳じゃねぇし、むしろありがてぇんだがな…。これとなると…。」


―シュル。

と弁当を包んでいた衣をとき弁当をあける。
「あぁ、こりゃここで食うのは無理だな。」
「だろ…。」
そういって弁当を改めて見るとやっぱりこんなとこで食えない。
桜でんぷで彩られたご飯。ご丁寧にハート型にして、その中心には俺の名前。
たこさんウィンナー。
足は10本だ。
一はたこの足は10本だと信じている。
いか10たこ8ならぬ、
いか8たこ10、何度言っても聞かないのでたこの足は10本ということにしておいた。
ハートのだし巻き玉子。
うずらの卵に海老を刺した奴ピックに刺さっているのだがそのピックがピンクのハート。
そして、ハート型の人参と大根。とことん、凝り性な一らしい弁当だ。
うーんと背伸びをし、此方をみやって笑い掛けてくる。
「あぁ、俺もたまには屋上で食うかな。」
「あぁ、そうしてくれや。」
と言って原田は開き掛けた弁当をまた綺麗に戻し 屋上への階段を登っていった。
「それ、平助のか。」
階段を登っている最中にふと疑問をぶつけてみた。
「ま、まぁ、そうだ、な…。」
苦笑いしながら弁当を嬉しそうに抱いた。
「まぁ、続きは上でな。」
ガラッとドアをあけると抜けるような青空が広がっていた。
2人ベンチに腰掛ける。ベンチに腰かけて最初に口を開いたのは原田だった。
「土方さんのとこは上手くやってるのか?」
といって弁当の衣を剥がし始める。
「まぁな。上々だ。お前のとこはどうだ?」
シュルと弁当をはがし 俺に見せる。
「このとおりだよ。」
といって見せられた弁当の中身をみて俺は唖然とした。
「喧嘩したのか…?」
「ま、まぁな。俺がいけないんだがな…。勘違いさせるようなことをしたからな…。」
苦笑いしながらもその弁当をぱくぱくと食べる。
原田の弁当箱には白飯が端まできっちり敷き詰められていた。
というか白飯しかなかった。
「なぁ、白飯だけって味するのか?」
「いや…。白飯事態に味はねぇが…。なんか苦い味がする気がする。」
そういうと、また箸を進ませた。
「ふりかけ、いるか?」
「いや、悪ぃが要らねぇや。これは平助へのせめてもの罪滅ぼしだから、な。
あんたも愛妻がせっかく入れてくれたんだから、感謝して食べろよ。」
「あぁ。」「なぁ、原田。その布の内側についてるのってなんだ?」
「は?あっ…。」
それを見てからの原田の声は震えていた。
「ふ…りかけ…だ。ありがとう、平助…。ありがとう…。」
そういう原田はひどく震えていた。
「皆、心のどっかで繋がってるんだな。」
「あぁ、そう…かも、な。」
空を見上げれば、空は蒼く透き通っていて。
「なぁ、原田。」
「あぁ、なんだ。」
「今日は早く仕事終わらせてさっさと帰ろうぜ。」
「あぁ。じゃあ、さっさと行こうぜ。」
「あぁ。」
今日は早く帰って一と飯でも食いに行くか。
あいつは甘いものが好きだからな。だったら駅前のあの店だ、な。
駅前で待ち合わせするか。
なんて、久しぶりの一とのデートを思い描きながらふっと笑みが零れた。
―さぁ、帰りが楽しみだ。


原田さんの嫁は平助君です。
そして平助君は原田さんが女の人とずっと喋っていたので
それに腹が立ってこんなことになりました。
まぁ平ちゃんなんでご飯を入れてるとき良心が痛んだんでしょう。
こっそりふりかけを入れておきました。
そして原田さんはそれに感動したみたいです。

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