白梅の女。

ーねぇ、君を殺してしまう事なんて凄くたやすいことなんだよ?

「気をつけて行ってきてくださいね。」

「あぁ。」

一見、このやりとりを
見たり、聞いたりしていると
仲の好い普通の夫婦だと思われることだろう。
しかし、実際は違った。
まぁ、前世の話だが…
夫を斬殺した者。
夫を斬殺され斬殺した者に復習を企む者。
綺麗に着飾れた外面とは
違い内面はつぎはぎだらけのぼろきれ状態。
そんな彼女の企みを知っていても尚愛しくて
求めてしまう俺はもはや末期なのだろうか。
白く透き通った素肌、 ほんのり紅く塗られた唇。
そして、とても女性らしい振舞い。
その一つ一つの 何気ない行為にさえ 胸の動悸が高くなる。
最近では彼女に殺されるならなどと思ってしまう。
家から出て、電車に揺られて、道を歩く…
何を考えてるわけでもないが、やはり彼女の顔が 浮かび上がった。

「巴…。」

毒されてる。気が滅入ってる。
自分自身を嘲り笑った。
―そういえば、 前世では俺が巴を 殺めてしまうんだっけ。
現世でも、鮮明に写し出される 人殺しの記憶。
脳内のスクリーンに鮮明に写される映像。
鮮血があたり一面飛び散った。
彼女が身に纏うもの全てを白から紅に変えた、 俺の一太刀。

続きます!てか続かせます!頑張りますのでみてください!