現パロ 沖斎 デレ総司×エンジェル?一ちゃん 総司君デレッ!




―君が僕にとってこんな大きな存在だったなんて…


おくりもの。


家に帰ったらいつもいるはずの一君がいなかった。
「一君…?」
部屋は全部が真っ暗で服も散らかっているし…
洗い物も朝のまま。
何かあったのかな…。
僕は夢中で部屋の中を探した。
トイレ、お風呂場…全て探したのに君はどこにもいなかった。


「一君…。」

一君は僕が帰ってくると美味しいご飯を用意して
玄関まで笑顔で迎えてくれるはずなのに…
今日は一君が早く帰って来てって言うから
残業にならないために すっごい頑張ったのに。
「―ひどいよ…一君…。」
ひとしれず、大粒の涙が 零れ落ちた。
一君の事はすっごくすっごく好きだけど
こんなにも僕にとって 大きな存在だなんて 改めて思わされた。
「一君…帰ってきてよ…。僕、寂しいよ…。」
また一つ一つと涙が零れ落ちる。
―ガチャ。玄関を開ける音がした。


―一君かな…!

わくわくさせながら玄関までかけていくと
そこにはスーパーの袋を沢山持った一君が立っていた。
「すまない…総司。」
「一君!」と言って僕は一君が荷物を持ってるのにも関わらず抱きついた。
「うわっ!総司、重いんだが…。」
「一君が僕を一人にするから…ぐすん。」
涙が溢れ止まらない。
一君はその涙を拭い 優しく抱きしめてきた。
「本当にすまない。総司。スーパーで重い荷物を持ったお婆さんがいてな。
一人では危ないと思い 家まで送り届けてきた。」
なんでこんなに優しいんだろ。
でもその優しさが向けられたのは僕でなくお婆さんで…


何か複雑な心境。

「一君、いいことしたね。」
あぁと短く答え、本題はと一君はスーパーの袋の中から高そうな箱を出した。
「なんだ…その…ネックレスなんだが、気に入ってくれるだろうか…。今日はお前にとって…俺にとっても特別な日だから…。」
恥ずかしそうに視線を反らす一君。
パカッと蓋を開ければそこには翡翠色のダイアがのぞいていた。
「一君…これ僕に?」
特別な日の意味がわからなかったがとりあえず話しは進んだ。
「あぁ。俺とお揃いだ…。」
恥ずかしそうにしながら一君は首にかけていたネックレスをそっと僕に見せた。
翡翠色のやつがのぞいていた。

―本当に同じ奴だ!

「よかったら、つけてくれないか?お前に似合うと思って買ってきたんだが…。」
「うん!ありがとう、一君!君からのプレゼントならなんだってつけるよ!それにこれかわいいし!肌身離さずつけるからね!」
嬉しそうに頬を染める一君。
「あっ、そういえば一君。特別な日ってなぁに?」
一君は凄く驚いていた。
「―本当にわからないのか…?」
カレンダーを見るよう促される。
今日の日付には一君が書いたのだろうか、ピンクのハートで何重も塗りつぶしてあった。
その下に大きく総司誕生日…あっ、僕の誕生日か!
「一君、僕の誕生日だったんだね!本当にありがとう!でも、一君にとっても特別な日ってどういう事?」

「総司。」

と凛とした声で呼ばれ、ぴっと直る。
「はい、一君。」
一君の瞳は僕をまっすぐにとらえていた。
「総司、生まれてきてくれてありがとう。ずっと、大好きだ総司。」
一君のその言葉に渇きかけてた涙がまた潤い始めた。
抱きしめられた腕に僕も答えるようにしがみつく。
優しい一君の薫り。
ふわっとした髪の毛。
ほっとする。
「ねぇ、一君。」
下から覗き込むなんて反則。
「なんだ、総司。うっ…。」
一君の唇に自分の唇を押した。



「精一杯のありがとう。 君に贈るよ。
一君好きだ…。ずっとずっといつまでも…。」


君がいて僕がいて、僕がいて君がいる。
君がいるから好きだと言える。僕がいるから好きだと言える。
精一杯の愛を君に贈ろう。ずっとずっといつまでも。


一君に「生まれてきてくれてありがとう」って言わせたかったんだぜ。
当サイトの沖田は基本的デレです。
次はSっ気な総司書くんだ!うん、頑張る、頑張るんだからっ!

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