SSL 沖斎 一君オタク総司と乙男な一君。

―本当は今すぐでも君が食べたい、なんて言ったりしないよ…?


君と僕と甘い時間。

「一君。このたまごやきおいしいね!手作り?」
「あぁ、そうだ。よくわかったな。こっちの肉じゃがも食べてくれ。
昨日から煮込んでいたから味が染みてて美味しいぞ。」
そう、この料理上手な僕のお嫁さん…違った僕の恋人さんは斎藤一君。
文武両道で何に置いても
抜かりがない凄いお嫁さ…いや、恋人さん。
(もぐもぐもぐ)
上目遣いでじぃっと 此方を見つめてくる一君。
たまんないんですけど!
明らかに 僕のコメントを期待しているな…。
「あ、本当だ! 凄く味が染みてて美味しい!
お肉は柔らかいし、じゃがいもはほくほくしてるし…
すっごく美味しいよ一君!」
と全開の笑顔で答えると一君は恥ずかしそうにしながらも少し笑う。
「本当か。肉は柔らかくするために酒を少し入れたりしたんだが…
よかった。 ちゃんとわかってもらえて。」
だって君の事だもの。
なんでも わかっちゃう。
「あれ?一君。このうさぎさんも一君が作ったの?」
「あぁ。 この間調理実習の時 雪村が教えてくれてな。
初めてだったのだが上手くできただろうか。」
(ぱくっ)
「うん。すっごい上手!
見た目も可愛いし、一君って本当に器用だよね。」
「いや、そんなことはない…。」
といいながらも 頬がほんのり紅くなる。
そういう素直なところに 僕は惹かれたのかもしれない。
「一君、もういっこうさぎさんもらっていい?」
「あぁ。好きなだけ食べろ。」
といって僕は一番端っこの一番紅いうさぎさんに フォークを差した。
うさぎりんごを半分位 口のなかで咀嚼し
りんごを食べるのをやめた。
「どうした?種の取り忘れでもあったか?」
心配そうにする一君。
違うんだよ、は じ め く ん 。
「ううん、種じゃないよ。只ね、僕一度やってみたいことがあって…。」
「何だ?」
と首をかしげる一君。
一つ一つの動作が可愛すぎる。
「はい。」
と一君の目の前にうさぎりんごを差し出す。
もちろん僕の食べかけのりんご。
「た・べ・て。」
そういって数秒してから一君はうっと唸った。
「なっ何故…!」
とか言いながら口元に自然と手を持っていく一君。
そのポーズめっちゃそそるんですけど!
「僕これやってみたかったんだ。」
と満面の笑みで言ってやる。
そう言いながら僕は一君の方にりんごを近づける。
「はい、あ〜ん。」
一君は恥ずかしそうに口を小さく開けた。
シャキッ。りんごの果汁が一君の口内で弾けた音がした。
「美味しい…。」
何やら不思議な顔をする一君。
そして、僕のフォークを 無言で奪いりんごに突き刺した。
シャキッ。
「俺も…やりたい…。」
小さい声だがはっきりと 聞こえた。
「一君がやってくれるの?」
予想外の展開に僕は目をキラキラさせる。
―本当はというと何かと理由をつけて
無理にでもやってもらおうと思ってたんだけど…
これってすっごく好都合。
「では、いくぞ。」
恥ずかしいのかフォークを持っている手が震えている。
僕はそんな事気にしないで一君が口にりんごを
運んでくれるのを待ってる。
「えいっ。」
え?一君…今なんでそんな可愛い声を出したのさ。
口に運ばれたりんごを咀嚼しながら僕は1人優越感に浸っていた。
ごくんと飲みほせば一君の視線が此方に向いてることに気づく。
「ありがとう、一君。 りんご美味しかったよ。
そういえば、僕達カップルみたいだね。」
そういうことをいうと
大概、一君お得意の裏拳がとんでくる、はずなのに…
いくら待っても裏拳はとんでこなかった。
「どうしたの?一君。」
下を向いたままの一君。
ボソッと何か呟いた。
「……ぃいかもしれない。」
何が?と聞くともう一回。
「…こういうのもたまにはいいかもしれない。」
あぁそういうことか。
やっと言葉を理解して 一君にそっと笑いかける。
「一君、僕そういうの大好きだからいつでも言ってね!僕はいつだって大丈夫だからね。」
といって一君の唇に僕の唇を重ねる。
ばんっと突き飛ばされ僕は後ろの壁に背中をうった。
「だ、だから、前から言っているだろう!学校ではそういうことをするな!!」
一君ったらお顔がまっかっか。
君のそういう顔って僕の理性を崩すの簡単だって事知ってた?
「わかった。 じゃあ、誰も見てない学校帰りならいいんだよね?」
うっと唸る一君。
一君の肩にさりげなく触れる。
耳許で、甘く囁く。
「僕、君の作るお弁当も大好きだけど…
それより君の事の方が好きなんだ。
だから…、今度はお弁当じゃなくて君をあじあわせて欲しいな…?」
みるみるうちに一君は この上ないほどに紅くなった。
「…いつか、な。」
「え?よく、聞こえなかったんだけど。」
「二度は言わん。」
「いつかっていつ?」
「ぬぅっ… 聞こえてたのか。」
「えっ、何が?」
「もう、いい! 気にするな!忘れろ!」
「え〜一君ひどい―。
一君。でも僕はいつまでも待つからね!」
といって一君に抱きつく。
抱きつくのはいいんだって。
「勝手にしろ!」
と言ってそっぽを向く君。
本当は今すぐでも 君を食べたいけど
君がそんなカワイイ事を言うから
君が僕を求めてくれるまで我慢、我慢。
―できないと思う。
でも、可愛い君を手放したくないから。
「そろそろ、授業だ。 行くぞ、総司。」
「うん!待って一君! 」
いつか一君が僕を求めるまで。
僕はしばらく一君を待とうと思いました。


えへ、えへへへへ。
ちょいと総司君が一君オタクです。
さぁ、一君は総司を求めるのでしょうか、否か!
きっと、総司が待ちきれなくて押し倒s(ry ←
てか、元は拍手文だったんですけどね。
長くなっちゃったんで ここにしました。
拍手文はまた今度考えよう。うん、そうしよう。

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