現パロ 沖斎+千薫 ロリコン沖田×つっこみ斎藤。 総司ファンは見ないほうがいいかも!




―一君!僕、この子欲しい!


飴色の夢。(仮)

↑後でタイトル変えます!




「というわけで拉致って来ちゃいました☆」

と言って 特に悪びれた様子もなくピースをする。

総司が幼児趣味(つまりロリコン…?というのか今は。)ということは前々から知っていたがそれにしてもこれはないだろう。

「何処から拉致って来た。」

と睨みを利かせて言うと

「え―別に。拉致って来たってわけじゃなくて公園を一人で歩いていたから連れて帰ってきただけだよ。」

バシ―ンと心地よい音が響き渡った。



―やっぱりスリッパはいい。



「それを世間では拉致とか誘拐というのだ。今頃、親御さんも心配している頃だろう。早く返してくるんだ。」

と言ってもう一度総司に睨みを利かした。

いつもならはいはいと

めんどくさそうにしながらも最終的には送り届けるのだが今日は違った。

「だめ!この子だけはだめ!僕、今までのどんな子供よりもこの子が好きになの!僕、この子が欲しいの!ねぇ、お願い!一君!」

総司は涙をいっぱいに溜めながら子供を抱き締め聞いてくる。



―こういう時だけ子供に戻るんだよな。



「だめだ。返してこい。」

もしここに第三者がいたら物じゃないんだからと言われただろうが

今ここには俺と総司、そして子供しかいなかったから注意するものはいなかった。

そんな事を思っていると 総司が歩き出した。

この子いくらで買えるかな…?なんて目をギラギラ輝かせながら押し入れに向かう。

そして、押し入れの中に無造作に入れられた札束を引っ張り出し、枚数を数えていた。

俺はそんな総司に呆れつつも総司の連れてきた子供の事を思い出した。



―そういえば子供…。



と言って子供に目を向けるとその子供は目いっぱいに涙をためて、持っていたランドセルをぎゅっと抱き締めていた。



―よりによって女子(おなご)とは。



どうしたものか。

少しでも彼女の気を紛らわすために俺の最善を尽くした行為。



―抱きつく。



昔の事だが俺が泣くとよく母上が優しく抱き締めてくれた。

「女の子が泣いたら一ちゃんもこうやってあげるのよ。」

なんて言われたのを思い出して、母上みたいに優しく抱いた。



―やわらかくて、気持ちいい。



桜色の柔らかいほっぺたが俺の腕を撫でた。

髪からは優しい香りが広がり、心まで優しくなれる気がした。

こんな可愛い生き物ならずっと抱いていたい。

そんな感覚にゆっくり、ゆっくりと堕とされていった。

そこへ札束を腕いっぱいに抱えた、上機嫌な総司が帰ってきた。

「一君〜。100枚で足りるかな〜。その子可愛いからな〜。…って、一君何やってんの!」

と言われ俺も我に帰る。

この状況は一歩間違えれば変態…、いや一歩間違えなくても変態と思われるに違いない。

総司は俺を子供から引き剥がそうとしたが子供はひしと俺の服を握っていた。

そして、 潤々させた目で俺を覗いてきた。

「おにいさん、わたしのおかあさんみたい…。 いいにおいする…。」

と言って今度は俺の服にぽすっと顔を埋めた。

不覚にも総司の趣味の良さが解ってしまった。



―子供とはこんなにも可愛いものなのか。



一連の出来事を見ていた総司は、

「一君にそんな趣味があるなんて…。ライバルだね…。やっぱりこれは買うしかないね!

一君のためにも、僕のためにも!早速、親御さんに挨拶しに行かないと…。」



バシ―ン



本日二度目の心地よい音が響いた。

「馬鹿な事を言うな。 それより、子供。 よければあんたの名前を教えてくれないか?」

と言うと恥ずかしそうに しながらもごもごと喋り出した。

「…ゆきむ、らちづ、る…な、なさいです…。」

と言って覚束ない手つきで数字の7を作る。

俺の隣では荒い息づかいが聞こえていた。

「総司、煩い。」

と短く言い放つと

「ねぇ、一君。 何処のゲームでもこんなプレイなかったよ。何これ?僕、吐血しそう…。

え、自己紹介プレイ?それとも新しいプレイなの?ねぇ、一君すっごく萌えない?えっ、何この子!」

もはや、何を言っても無駄だと思った俺は子供…いや、ちづるに俺達の簡単な自己紹介をした。

「俺は斎藤一。高校二年だ。そしてこいつは沖田総司。同じく高校二年で類い稀に見る変態だ。」

と真顔で言ってやると隣から突っ込みが入った。

「一君!ひどい!僕は変態じゃない!ただ、僕は他の人より子供のことがちょっと好きなだけの健康な青年だよ!」

と必死に訴えてくる。

「お前のは度が過ぎる。今日の情事の元凶だって…。」

ふふふふふ。

ちづるが小さく笑う。

「ちづるちゃんが笑ったよ!一君!ほら、一君!」

と嬉しそうに言う総司。

見るとちづるは控えめに小さく笑っていた。

本題に戻り、 詳しい事を聞いてみる事にした。

「では、ちづる。 お前は何処に住んでいるのだ?」

「ひみつ、です。」

と言って口の前でばってんを作る。



―ばってんとは何だ。



幼子は小さな事一つ一つが可愛く見えてしまうからいけない。

「ちづるちゃん、萌え〜!」

と言ってちづるにぎゅっと抱きつく総司。

ちづるは何が起きたかわからずきょろきょろと目をさまよわせていた。

ちづるにくっつく総司を無理矢理引き剥がし再度質問をする。

「ちづる、俺はお前を家まで送り届けたいのだが…。よければお前の家を教えてはくれぬか?」

と言うと少し考えたような素振りを見せて

「お兄さんにならいいよ。お兄さんいい人だと思うから。」

と言って俺の手を取り またにこやかに笑った。

「そうです。一君はいい人なんです。

可愛いし、今流行りのツンデレだし、わんこだし…。

夜なんか可愛い声で啼いちゃってさぁ…。あぁ、可愛いのなんのって…ね、一君。」

「総司、殺すぞ。」

と全身の殺気と手元にあったボールペンを総司の首に突きつけた。

ボールペンを突きつけた先にはつと一筋の血が流れ堕ちた。

「冗談だって、冗談だって!一君はすぐ本気にするんだから!」

「おまえの冗談は冗談に聞こえん。 今度そういうことを言ったらこんな生易しいものじゃすまさんぞ。」

と今までにないほどに冷めた目で睨みつけた。

気づくとちづるは また涙をいっぱいに溜めて総司を見ていた。

「おにいさん、だいじょうぶ? くびからちでてるよ?」

と震える手で総司の首に触れた。



―血は初めて見るのだろうか。



血を怖がっている気がする。

そんなちづるを見ながらも横目に総司を見ると

総司はまるで不思議な物を見るような目でただただ ちづるを見ていた。

「大丈夫だよ、ちづるちゃん。 僕は大丈夫だから。 だから、泣かないで。」

と言ってちづるのほっぺたに優しくキスをした。

ちづるは、ほっぺたを真っ赤に染めながら お返しとばかりに 総司のほっぺたへとキスをした。

「きゃあ!一君! 僕、ちづるちゃんにキスされちゃったよ! きゃあ!一君!きゃあ!」

と言って更にちづるを強く抱き締めた。

「総司には困ったものだ。とりあえず、行くぞ。ちづる、総司。」

とりあえず、時間も遅くなってしまったので 外で話を聞くことにした。

「それで、ちづるお前のうちは何処だ。」

後ろを見ると いつの間にか、 総司はちづるを肩車していた。

「見て、一君。初肩車。」

よかったなと苦笑いしながら言ってやるとちづるも 柔らかく笑った。

「ちづるのいえはここからすっごくとおいいんです。いまはなつやすみだから おにいちゃんのいえにあそびにきていたんです。」

はっと思い出したように ちづるは口をあんぐり開けた。

「どうしたの、ちづるちゃん?」

総司が聞くとちづるはまた涙をいっぱいに溜めながら

「そう、だ…。こうえんでおにいちゃんとはぐ、れちゃって、それで…探していて …おにいちゃんまだこうえんでまってるかな…?」

とぽろぽろと涙が堕ちるのを拭う。

「ちづる、今からでも遅くない探しに行こう。」

と言って俺達は先を急いだ。

「着いた…。」



―果たしてこんな暗闇の中子供が待っているのだろうか。



しばらく、暗闇を見つめていると 薄暗い街灯の下1人の子供が立っているのが見えた。



「かおる!!」



必死に手を伸ばすちづるを総司はゆっくり肩から下ろし、ちづるはその子供の元へと駆け寄った。



「ちづる!」



その子供も気づいたらしくちづるへと駆け寄った。

街灯の頼りない灯が 2人の道を紡いでいく。

言葉なく自然抱き合う2人。



―再会か。



ただただ、2人のすすり泣く声が響きわたった。

「か、かおる…。 ご、めんね…ごめ、んね…。ずっと、ず、っとちづるのことまっててくれた、の?」

兄はゆっくりと頷いた。

「うん。ちづるはぼくにとっていちばんだいじだから。

ぼくはちづるのことがだいすきだから、それにちづるはぜったいかえってきてくれるとおもってたから。だから、まってた。

おかえり、ちづる。」

と言って差し出される手。

「ただいま、かおる。」

手を握り返すちづる。

手を握った瞬間また抱き締めあった。

2人は大粒の涙を ぽろぽろと下へと落としていく。

「総司、昨日学校帰りに買ったアメ、まだ残っているか。」

「うん。残ってるよ。何に使うの、一君?」

ポケットからカラコロと音をたてながらアメの入った缶を取り出す。

きょとんとする総司の手からアメの入った缶をふわりとさらう。

「一君…?」

そして抱き締めあっている2人の元へと向かい

「悪いことをしたな。その礼とまではいかないがよかったらこのアメを食べてくれ。

えっと…、ハッカ、ストロベリー、オレンジ、グレープ…えと、何がいい。」

揺すればカラコロとなる缶に2人は夢中になって、いまだに、ちづるとその兄は不思議そうに缶を眺め続けた。

はっと気付き兄はかわいい顔には似合わず毒を吐く。

「そ、それに毒なんか入ってないよな!」

すると、後ろからぬっとビデオを持った総司が出てきた。

「は〜い。こっち向いて〜、そこのかわいい顔のお兄さん。

僕と一君が買ったアメに毒が入ってるなんて面白いこと言うね、君。

僕、君のこと好きになっちゃいそうだよ。

いいから食べてみなよ。美味しいからさ。」

と言って少年の口に半ば無理矢理アメを押し込む。

少年はよほどお腹を空かせていたのか飴を美味しそうに、且つ、早く口の中を滑らせた。

「美味しい…。グレープ味のアメだ…。」

「でしょ? お腹空いてるみたいだし、もっと食べる?」

と言っていつの間にか奪ったのか缶は総司の手の中にあった。

「ほら、ちづるちゃんも。あと君も。何味がいい?あ、それと君名前なんて言うの?教えてくれたらあげる。」

意地悪な笑みを張り付けながら総司は言った。

少年は少し戸惑いながらも

「なぐもかおる…8さいだ…。」

照れているのか顔を横に向けながら言う。

「一君!ちづるちゃんもかわいいけどこの子もすっごく可愛い!

ツンデレだよ、この子!一君と同じツンデレだよ!」

と言う総司に鉄拳をくれてやる。

「ちづる…、ストロベリーがいい…。」

「かおるは?」

いつの間にか生き返った総司が聞く。

「お、おれもストロベリーがいい…。」

と言って2人の口にアメを放り込む。

「ちづる、かおる。あんたたちの家は何処だ。俺達の責任だ。家まで送っていこう。」

「ありがとう、はじめくん。」

と言ってちづるはそっと見上げながら俺の手を握ってきた。

その手は、柔らかくほんのり温かい温もりを宿して。もう片方の手もかおるがやんわりと包んでいた。

「お、おまえのてがつめたそうだからつないでやっただけだ!

ベ、べつにおれがつなぎたかったわけじゃないんだからな!」

とそっぽを向きながら言う。

乱暴な言葉の裏にはきっと優しさが込められている、そんな気がした。

「いいなぁ〜。 一君だけモテちゃってさ。僕の方が子供好きなのに。」

と気づくと後ろで大きいのが拗ねていた。

はぁと溜め息を吐くと

「そうじおにいちゃんも いっしょにおててつなごう!」

「うん、繋ごう! ちづるちゃん!ほら、かおるも!」

とかおるの手を繋ぐ。

「ば、ばかかおまえそんなことしたらまるくなって、あるきづらいだろ!」

と総司を睨み付けたが当の本人は楽しそうに語りかけていた。

「丸ってね。人と人とを繋げる特別な形なんだよ。だから、かおる。僕達も今、丸でしょ。

この丸は僕達が繋がっているって証拠。僕達が友達っていう証拠なんだよ。

今日は皆が友達になれた日だから皆でまぁるくなって帰ろう。

さぁ、帰ろう。君達のおうちに。」



―子供と戯れてる時の総司は本当に輝いてると思う。 普段見せてる笑顔と全然違うんだな。



後、総司は本当に子供をあやすのが上手いと思う。

ちづるや、かおるの顔を見ていてそんなことを思った。

―随分、小さい友達が出来たもんだな。

両手には小さい友達の手の温もりが。

俺はそんな光景にふっと笑みを零しながら再び歩みを速めたのであった。







幼児ネタを考えてたらついでに出てきた奴。
終わり方微妙!いぇい!(笑)
ロリコン総司。っていいね。
萌えます。
ちなみにこれ続編考えてますよ。
もう頭のほうでシナリオは出来てるんですよ。(笑)
でも土斎より沖斎の方が増えちゃったのでうpは未定です。
とりあえず、当サイトは土斎メインなので土斎書くぞ!
頑張ります!

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